社会はなぜ左と右にわかれるのか ジョナサン・ハイト

Moral mind: 道徳心
Righteous mind: 正義心(偏狭な正義感を合意。普遍的な正義を意味しない)
Justice: 正義
Morality: 道徳
Fair play: 公正さ


第1部:道徳心理学の第一原理:まず直感、それから戦略的な思考reasoning
「自分が持つ意識的な思考」「自分では気付かないが行動のほとんどを支配している心のプロセス」
前頭前皮質腹内側部(vMPFC。鼻梁の上の背後の領域)に損傷を受けた患者は、情動がほぼゼロ。なにが正しく何が間違っているかの認識は失っておらず、IQも落ちず、コールドバーグの道徳思考テストでもすぐれた成績。ところがm私生活や仕事での判断になると、合理的な思考ができない(神経科学者アントニオ・ダマシオ)→情動と認知は独立していない。道徳的な判断は「直感」と「思考」の間にある。
〈乗り手〉理性によってコントロールされたプロセス、〈象〉(情動、直感、あらゆる形態の「見ること」を含む自動的なプロセス)
・道徳的な問題については、自ら考えを改めるよう利も、sh快適な影響によって変えるケースの方がはるかに多い。自己省察はめったに起こらない。社会的直感モデル

第2部:道徳心理学の第二原理:道徳は危害と公正だけではない
6つの道徳原理

第3部:道徳心理学の第三原理:道徳は人を結びつけると同時に盲目にする。


(ダーウィン的道徳心)
・私たちは、真に正しくあるよりも、正しく見えることに配慮する傾向を持つ。
・まず直感、それから戦略的な思考
・私たちは、できるものなら、うそをつき、ごまかし、倫理を軽視しようとする。しかるのちに、自分の評判を気にして道徳的な態度を装い、自己を正当化するのだ。
・あとづけの理由を自らが固く信じ込んでしまうために、自分には美徳が備わっていると独善的に考える。

(社会の秩序を維持する仕組み)


(人の集団志向の起源)
・動物の集団選択は一度否定されている。(フリーライダー問題)
(フリーライダーたることがそれほど有利にはならない社会を形成して暮らす人類?)

・人類は、フリーライダーを抑制する方法を見つけたとき、

(A) 進化における「主要な移行」による超個体の誕生?:

①防御可能な地形を好み、領土を築く
②長期間の保護を必要とする無力な子供を生む
③停滞する近隣集団から脅威を受けている
この場合、集団選択によって超社会性が進化。

(B) 意図の共有による道徳マトリクスの形成
共同作業と成果の分配を可能とする。

(C) 遺伝子と文化の共進性

①文化の蓄積
②チームワーク
③役割分担

自己家畜化:部族の道徳マトリクスのもとで生活する能力の有無に基づいて友人やパートナーを選択し始める。

(D) 進化の加速

戦争や闘争が全てではなく、いかに効率よく食料資源を子孫の繁栄へと転化できるか


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